カテゴリー別アーカイブ: 巾着茄子の性質

ビニール張り

降雪期の倒壊対策にビニールを取るようになり5年目。そのために苗作業の大幅見直しもしてきた。主要作物のナス系作物については明治時代から昭和までの新潟県公式記録から4月播種で充分であり、その方が本来の性質が出てくると感じている。ハウスでの育苗期間が長いと本圃定植時期から考えて徒長・根巻きの原因となりうる。

殆どの野菜苗は五月末に定植する。

本圃(路地)定植は五月中旬過ぎ。これより早いと遅霜で枯死したりその後の成長に著しい後遺症が残る場合がある。中島の百姓の記録を見るかぎりナスの性質からして早生以外は焦って種播きしてもナスの性質変化が待っているのみで伝統を守ることにはならない。ハウス栽培して何が伝統野菜なのか。早播き早出しで儲け優先で性質変化したナスを平気で出荷して何が伝統なのか。栽培時期も場所も伝統なのだ。

雪を外に出すのも疲れる。

籾殻・古畳・川土・自宅の梅や柿などの葉を使って作った腐葉がマルチの下にあり、これが床土になりポットに詰めて小苗が移される。

昨年、屋上発芽温室を解体したので今年はビニールハウスに3畳の発芽場所を作る。

資金不足・時間不足で発芽温室の製作ができないので、仕方なくビニールハウス内に作ることにした。簡易的だが3ヶ月で解体するので機能が果たせれば善しとする。

84歳の長谷川さんは5月末頃に本圃出ししているが、ナス苗は10センチ程度の物もありながら他農家と変わらない7月始めの時期に収獲している。また5月連休に播種したナスにしても7月下旬に収獲が始まる。60センチ以上の畑の雪を除雪して4月上旬に苗植え(トンネル栽培)して全滅させた鉄腕ダッシュに出演した稲作農家がいたが、知識の有無とは無駄な努力をさせるものだ。全滅させた稲作農家を名人と呼ぶ人がいるが、それなら中島の野菜専業百姓は神様である。

90年前の種苗カタログ

京都のタキイ種苗のカタログ

画像は、大正16年のタキイ種苗のカタログです。平成26年8月に俺が単身京都のタキイ本社へ行った時に、「現存する古いカタログがあったら、茄子の箇所だけコピーして送ってほしい」旨をお願いして、後日に郵送してもらったものです。

タキイ本社に現存する古いカタログは少なく、探してもらいましたが10年分ありませんでした。大正16年という元号は存在していませんので、実質、昭和元年度用のカタログということになります。

ここに「巾着茄」の名前が存在していますが、挿絵がないのでどのような巾着茄なのかは説明文から想像しなくてはなりません。「巾着茄」といっても、梨ナスも巾着茄の範疇とされていますので京都発の、このカタログから中島巾着との関連性を求めるのは難しいと思います。

図書館やネットで検索するだけでなく、その情報が何処の誰が情報源であるか直接確認する作業によって真偽と事実の一端が見えてきますし、文字や画像だけではない真実やヒントまでも入手できることがあります。それが自信につながってきます。長岡の巾着ナスと梨ナスにかけては誰にも絶対に負けない知識と経験を持っているのは、これらのことをやってきたからです。

 

除草剤を使わず夏草を利用するネギ

今年の夏はひどい水不足で、潅水設備のない圃場の作物は干ばつによる被害・弊害が多発したようです。ネギも成長が阻害されたり高温による腐れ現象が出たと、知り合い農家が口々にもらしていました。

8月23日。手前は3週間前に手作業による草取り作業した。

3週間前に草取りしたネギと、草取りをしなかったネギの成長差は10センチほど。草取りしたネギは水不足で黄色く変色している割合が多い。

野菜の管理は多少の手抜きが必要だと思っています。俺の父親達の世代では「こうしなくてはならないもんだ!」ということがありますし、俺も数え切れないほど言われました。伝統野菜でない野菜に関しては実験的な栽培方法や楽しむ栽培方法・楽になる栽培方法に挑戦してみるのも良いことだと思ってます。近年の平地の長岡では夏場の干ばつが多くなっているのですが、草取りをしない畑の出来が良い場合が多々あります。栽培面積と草取りの労力と水やりの労力差を考えなくてはなりませんが、少量多品目栽培の個人農家にしかできないことがあります。

今年のネギ収穫は時間が足りず、全量収穫することができませんでした。本日は午前はユンボの清掃。午後より雨とミゾレ雪が降る寒い中、大根とニンジンを雪中保存用(出荷用)に収穫。外気が低温のために大根もニンジンも衝撃ですぐ割れてしまうので気を遣う。

夏の中島巾着ナス。下ネタにはしない。トゲが大きいので初期のナスである。何人もの専門家に尋ねましたが「トゲが大きいから原種だとか原種に近い」などということはないそうで、皆さん同じように回答されました。

明日から新潟県も雪だるまマークが揃ってきたので、本格的な雪になりそうな気配。畑にはまだ収穫できていない野菜が沢山残っている。

 

台風の爪痕

台風18号の被害確認のために河川敷左岸の畑に行ってきた。長芋のクネが倒れてツルが根元から千切れてた。成長が止まってしまったので、千切れた場所の長芋から掘り始める予定。

長芋は葉の色が黄色でも成長を続けるという。父親が若かった頃、河川敷左岸で耕作していた中島農家は16軒。約4万平方メートルを農家が耕作していた。限られた畑を有効に使うために、その頃の長芋は8月のお盆には収穫をして、その次作に大根を播いたという。現在の中島農家は僅か3軒。うち2軒は84歳、我家が最後の中島農家である。中島の野菜栽培の歴史のすべてを知る唯一の存在となる。

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アルプス系の長芋は甘い。

本日は午後からチェーンソーで伐採作業。折れた木の長さは15メートルあった。枝の伐採は「太丸」で行い、直径5センチ程度からはチェーンソーで長さ50センチ程度に伐る。4.2キロのロングバーチェーンソーは重い。35センチバー3.2キロのチェーンソーを修理しなくてはいけないようだ。

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本日は枝おろしだけで終わった。
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今年一番期待していた今までになかったシワの多い丸ナス(巾着ナス)の木の種実。時期的に完熟するまでに至らなかったが流水で選種し、なんとか成熟種200粒程度を確保できた。来年が楽しみだ。金には変えられない。

 

ナスと気温とナス漬

今年の夏は日中温度と夜間温度の落差が大きかった。今年の夏は夜温が低かったので例年よりも割れナスの発生時期が早かった。ナスの内部成長と表皮の成長差がこの時期から出ている。割れるようになればナス特有の旨みが溜まったといえる。割れるのは長期保存の漬物向きに変化してきている証。割れナスの辛子漬けは絶品の味と食感である。明治期に長岡で最初に巾着茄子を栽培した直系の子孫、小川さん宅のおばあちゃん(故人)直伝のレシピが我家に残っている。歴史の浅い漬物屋で漬物を購入するくらいなら自分で漬けた方が断然お得で美味しい。

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丸ナス(中島巾着茄子)は梨ナスに比べて割れる時期が若干遅い。現在は市場流通の規格があるので、割れたナスは収穫されずに廃棄処分がほとんどだが、明治大正時代の中島農家は大抵が貧しかったので、この割れナスを漬けて自家消費および販売していた。しかし、これがコリコリと歯ざわりが絶品なのである。土田家に直接ナスを買いに来るお客さんは、割れナスだけを注文するくらいである。都会のような消費地では入手が難しいので割れナスの価値は解らないだろう。いつか都会の人に100年続く本物の中島巾着の割れナス漬けを味わってもらいたい。

 

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そろそろツバメの姿も見かけなくなりました。あのスピードで飛びながら小さな虫を口ばしで捕まえるのには驚く。コウモリとツバメは観察していて飽きない。逃げられないように20倍ズームにて。

最上の巾着茄子の木

6代目の父親が病に倒れて畑仕事から離れたのが平成21年のことです。あれから我家伝来の野菜種採種は俺が受け継いでいます。それから現在までで最上級の木が1本育っていました。

初期から現在まで、この木につくナスの実は、典型的な中島巾着の形質がほぼ出続けているでのす。 周りの木は病気でダメになりましたが、この木だけ1本が残っていました。土田系統の④番で、あまり期待していなかったので意識して見ていませんでした。 8月半ばになってから観察していましたが殆ど丸い実がつかないので9月に入ってから急遽、採種を決断しました。気温の低下や時期的に採種の実を残すには遅いので、雨の中、簡易な囲いを施したわけです。

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