カテゴリー別アーカイブ: 農家の知恵

降雪前に畑の片付け

貴重な晴天が続いて2日目です。台風21号の信濃川増水での水流で倒されたゴーヤとトマトのクネ(支柱ネット)を片付けました。この畑は1.5メートル以上の川水に押されて支柱が折れたり倒れたりしたままでした。

支柱の半数近くが折れており使い物になりません。

トマト用の黒い日除けネットも川の濁流で泥まみれでしたので、畑に放置したまま雨で泥汚れを落としていました。上天気なので1時間程で乾きました。

 

ゴーヤのクネはほぼ全滅です。

今シーズンのゴーヤの収益が全て、来期の支柱の購入費にスライドします。

妻が大声で「ギャー」と叫んだので見ると、カラスよけに釣り糸を張っていた竹に…

百舌鳥(もず)の生贄(いけにえ)と云われるものでした。この竹は農作業用の資材調達のために畑の端に植栽してある太くならない竹です。釣竿などに使う竹です。我家では釣り糸を張る土台として、また園芸支柱を逆Vに刺した後に上部の連結棒として使用します。

カナヘビでした。自ら尻尾を切る前に絶命したのが判ります。

百舌鳥の生贄と言いますが、後で食べるための保管方法。モズの鳴き声を近くで聞くようになると晩秋を感じます。こんな所に上手に刺すことに関心します。竹もトカゲも片付けずに、このままにしておきます。

これが農作業用に適した竹です。太丸という鋏で水平に刈取りします。

鉈で刈ると切り口が鋭利になり歩くと足裏などを怪我する恐れがあるので水平に刈り取りします。竹の根元の太さは最大でも直径2cm程、農作業用として利用できる平均長さ平均4~5m。重量は乾燥すれば重くても300グラム程なので、園芸支柱を買って使うよりも安くて軽くて作業が楽。不要になったら土に還して肥料にします。今年は時間がないので枝落しせず、来春に持ち越しです。

片付け終わった畑と青空に残る飛行機雲
有形文化財の水道タンクと冠雪した守門岳

左下の守門岳が白くなっています。若い頃はこの守門岳から流れる五十嵐川・仮や田川・越後西川など数本の川に毎週のようにイワナ釣りに通っていました。自然の中で生きる楽しみを知りや知恵を受け継ぐ歓びは画像や文字言葉では伝えることはできません。中島の農業の歴史や中島巾着と本当の梨ナスの真実も、この畑に来た人にしか解りません。長岡巾着しか知らない人は本物と真実を知らないので長岡の伝統ナスを語ってはいけません。

久々の快晴に里芋の収獲完了

風邪をこじらせて更新を休んでいた。

午前10時過ぎ。太陽高度は低くても有難いです。

風邪をひいて2週間以上治りませんが、久しぶりの上天気ですので畑に出ました。里芋収獲の最終日にふさわしい青空でした。

初代ウルトラマンとほぼ同じ高さの水道タンクと胡桃の木。

里芋を掘っていると、雑木林のほうからガサガサと音がしていましたが、作業服を着た男性がクルミ拾いをしていました。洪水になってもクルミは流れなかったのでした。水より比重があるのはクルミが種である証しですね。

畑一反分のガレキの山を手作業でかき分け1ヶ月

ガレキの中身は、葦が4割・流木3割・ガラス瓶とプラスチック類3割です。40年前まではガラスやプラスチック類のゴミは、こんなに川に流れてきませんでした。ガレキを分別しながら里芋の掘り取り作業をしてきました。葦はそのまま畑に残して来年の肥料にします。流木は薪ストーブの燃料にします。その他ガラス・プラゴミは一箇所に集めておきました。

流木を選別した山が10箇所以上になります。来春も残りのガレキを片付けます。
最後の1畝。三本鍬で株を出しています。画像右側はすべて瓦礫で埋まった畑

不幸中の幸いであるが、ガレキに埋まった残り15メートルの畑は作付けしてなかった。

先祖たちも信濃川増水の度に同じことをしてきたのです。ガレキの中の里芋3株

復興と云うには大袈裟ですが、信濃川の恩恵を得ている百姓の宿命として、信濃川の増水洪水の度に作物はダメになり泥やガレキの片付けがあります。しかし、この重労働をした者だけに翌年の最高の野菜収穫が待っているのです。

1人で里芋を収獲する方法。斜めに写るのがフォーク。

里芋やサツマイモを4本フォークで掘るときは、垂直に突き刺したフォークの根元に支点となる物を置くと、フォークがズレないので余計な力が掛かりません。

一般の農家が、これだけの葦を刈り集めて畑に入れることできません。

葦の浄化作用は優れたものがあります。俺は葦をアシ(悪し)と言わずにヨシ(好し)と言います。そして葦という植物の肥料成分は最高のものです。この畑での来年と再来年の豊作は確約されています。苦労が報われるのは来年以降です。中島地区の百姓が長岡市内で一番の野菜を200年に渡って作り続けてきた理由がここにあります。

 

初雪です

長岡は昨夜から雪がチラついていましたが、積もるほどの降りかたではありません。昨日朝のテレビニュースを見ていたら山間部で豪雪地の湯沢では昨日朝には、すでに5~10センチの積雪のもよう。

本日11月19日夕方

朝、河川敷に置いたトラクターを家まで移動させ、掘取機を外してロータリーに換装する。泥土汚れを水道で洗い流すのに時間が掛かる。雨具の中もズブ濡れになりますが、来春まで土汚れをつけたままにしておくと機械の消耗が早まるので、手袋をしていても、かじかむ手で我慢して機械洗浄をする。高圧洗浄機が壊れてから5年が経過しており機械洗浄が苦痛になっています。連日外仕事をしているので風邪が治らない。

昨日、スタッドレスタイヤに交換して放置したノーマルタイヤが真っ白

ここ数年の根雪は12月6日以降です。55年生きてきて自分の記憶の中で一番早く雪が積もったのは高校を卒業した年、長岡農業高校の文化祭11月9日。東京からノーマルタイヤのまま20センチ近くの積雪の中、三国峠を越えて朝方5時頃に長岡に到着したときには30センチ近くの積雪だった。先祖や父親から伝え聞いてる言葉で「11月に降る雪は根雪にならずに解ける」というのがある。長岡での収獲作業はあと2週間というところでしょうか。例年に比べて今年の長岡の初雪は早いほうといえます。

種芋(里芋・八つ頭)の保存

豪雪地長岡において野菜専業の百姓として200年の歴史がある土田家では、様々な種を自家採種し続けてきました。失敗と成功を重ねて独自の種子選抜と保存方法が確立しています。我家の里芋の保存は長岡に於いて特異であり理に適った方法です。通常の保存方法は倉庫やビニールハウスに山積みにして籾殻とワラで囲う方法が殆どです。

①茎葉を鎌や機械で処理します。
②芋を掘ります。

例年はトラクターに掘り取り機を装着しますが、今年は信濃川の増水により手掘り作業でした。先代は生前、三本鍬を振り下ろして1人で掘っていましたが、俺は体の負担を減らすために妻と2人で画像のようにして掘ります。4本爪のフォークを里芋の両脇に刺して、持ち手部を下に押し下げます。

③2人で両側に突き刺したフォークを軽く押し下げるだけで里芋が浮き上がります。

2人で作業することで体への負担は半分以下になります。体感的には1人で掘る時の30パーセント以下の労力に感じます。

④シャモジで土を落とします。

土を落した里芋はコンテナに詰めて家まで移動します。

⑤倉庫(小屋)にある種芋専用の保存穴に芋を入れる準備をします。大昔は土壁だったようです。

里芋・八つ頭・長芋・生姜など適度な湿度温度を必要とする種芋は地中に保存するのが理に適っています。四側面はコンクリートですが底は土のままです。湿度と温度を安定させるために底面は塞ぎません。雑菌の繁殖を防ぐためにクッション材として籾殻を入れる前に、藁を少し入れて燃やして熱と煙で殺菌します。画像は籾殻を投入した直後、籾ガラを10センチ厚程度に均します。

 

⑥株部を上にして種芋を次々に載せていきます。

四面コンクリートの周囲は藁で断熱します。種芋を重ねていく途中、時折籾殻をクッション材保温材として投入します。

 

⑦通気性から藁と籾殻は最高の資源利用です。

降雪期は外気零下になることが度々ありますが、地中の温湿度は種芋が腐ることのない状態です。最後にコールタールを浸み込ませた厚さ4.5センチの栗の木で作った板を数枚並べて種芋穴を閉じます。余程のことがない限りネズミは侵入しません。

温床線の断線確認・テスターの必要性

6代目が倒れてからビニールハウスを一棟に減らしたために、毎年、温床を解体してケーブルを取り出しているために耐久性の点で断裂している時がある。一昨年のこと、数日かかって120メートルのケーブルを埋設してから電源を入れたが、断線していたらしく通電しなかった。折角埋めたケーブルを取り出して新しく買ったケーブルを埋設した経験から、毎年テスターで通電テストをしてから埋設している。

三相200Ⅴ

三本線なので、いずれか1つにマイナス側をつけて、残り2つの差込みにプラス側をつけて針が振れれば断線していないことになる。

3年前に断線した120メートルの温床線の再利用を企んだが…

120メートルの断線したケーブルを半分の60メートル付近で切断して2本に分断して使える側があるかも知れないと考えた。切断箇所のニクロム線を出してテスターを当てる。

結果は、2つとも通電しません。

昔の温床線は柔軟でしたので毎年の温床解体に対応できていましたが、農家の減少と比例して数社存在した農業温床ケーブル製造会社は撤退していきました。現存している会社のものは通年固定式に向いているケーブルが多く、毎年の温床解体には難があります。常時埋設式のビニールハウスにする必要があります。悩…。

長芋ステーキ・トラック荷台の雪対策

5分かからず出来て簡単で旨い。これだけで飯が腹一杯食えます。

長芋の皮をむき、約1cmの厚さに輪切りします。フライパンに油(フッ素加工の場合は不要)をひき、長芋を入れて加熱します。生でも食べることができる長芋ですから好みに応じて加熱具合を加減し、塩・コショー・醤油で味付けします。 ニンニク・バターなどを適宜加えることで風味が良くなります。

焼加減は表面ホクホク、中はシャリッ気が残る程度が一番だと思いますが、それは好みと経験です。

本日は、どこのテレビも大雪報道ばかり。一晩で80から90センチの降雪予測は明日以降とのこと。旧長岡市は山間部といえるかどうかハッキリしない地域。 天気予報の地区としては平野部ともいえるし山間部ともいえる半端な地域なのです。昭和38年の豪雪時には自衛隊が出動し、雪を消すために火炎放射器を使ったが役に立たなかったとか…

トラックの荷台は布幌がかかっていますが、雪が積もると雪落としに苦労するのです。

布幌は紫外線や暑さ寒さには丈夫ですが、雪が滑り落ちてくれないので大変です。

この時期は、幌の上に銀色シートを重ねることで雪の滑りが良くなり、サッと雪落としができます。

車の雪落としは連日の作業になります。少しの労力と時間ですが、その積み重ねは大変なものになります。たったこれだけで労力と時間の節約になります。

一年中、少しでも楽をするにはどうしたらいいか…を考えて無い知恵をいつも搾っています。 今回は、ロープワークを必要とする素手作業のために手が、かじかんで痛くなりました。 昔に比べて便利な品が安く簡単に入手できる時代なのでアイデア次第で仕事が手抜きできるようになりました。

ようやくネズミに1勝

ネズミとの知恵比べに負け続けていましたが、クリスマスの朝にネズミとの決着を迎えることができました。

頭脳戦での勝負では破れてしまいましたが、破れかぶれの物量戦によって辛うじて勝利を得ることができたのです。

ポリバケツの落下式罠。橋渡しの板とバケツの板そしてパイプの中に落花生エサを仕込んである。ネズミを誘うルートを作ってみたものの…。2日前に設置したが無反応。

ネットで調べ、我家にある道具で手間と時間をかけずにできる罠がこれでした。巣穴の真上に設置しました。設置するときは人間の匂いがつかないように手袋をしましたが、寄り付いた気配はありません。我家の周囲を荒らし回っており、作業場の天井にぶら下げて置いた大豆を盗んだり、サツマイモや落花生を集めていることが先日、巣穴を埋め戻したときに判明しました。とても頭の良いネズミのようです。まさにトム(俺)を馬鹿にするジェリー。

3個の落とし罠を仕掛けましたが、バケツの周りに置いた寄せ餌すら食べた跡なしです。

自家栽培の生落花生(おおまさり)を砕き、バター・マーガリンと混ぜ合わせて餌を作った。罠の道筋に置いておびき寄せるためのもの。
網を被せた後から、ネズミが穴を広げていた。
本日、朝10時。左後ろ足1本に辛うじて掛かっていた。トラバサミも大事な農具のひとつ。頭の良さと運動能力からしてクマネズミか?

廃エンジンオイルを1.5リットル流し込んだ穴から出てきた形跡があるので、この種のネズミにはエンジンオイルでは忌避できないようだ。

トラバサミの数は9個。1個を残して閉まっているので相当足掻いたようだ。逃がすわけにはいかないので手斧の背で叩いて昇天させました。

1.5Lペットボトル

この大きさなので、落し罠の紙パイプには入れないことが判った。収穫物を食べてメタボ状態。

500mLペットボトル

丸々太った重いネズミ。我家の収穫野菜を食べ、家の土台下を掘りまわし、家の外柱までボロボロにしたジェリー。家ネズミやドブネズミの大きさではありません…クマネズミなのかドブネズミなのかハイブリット(交雑)なのか? 天井の19ミリのパイプを伝って餌を盗る運動神経には泣かされました、ドブネズミにはできない芸当です。1匹の親から生まれる子ネズミの数を考えると、まだネズミがいるはず。粘着シートは冬の屋外では粘着力が落ちることとネズミの足が汚れていることから効果が落ちるので屋内使用に限るようです。

年末に売れる銀杏。この匂などお構いなしにネズミは銀杏も食べてしまうのです。一昨日から本格出荷して本年中に売り切る予定。
この銀杏洗い機のお陰で、銀杏の収穫出荷が苦にならなくなりました。

 

 

 

畑の室(ムロ)作り

天気、曇り晴れ。日中最高気温15度以上。午前はネギ抜き30メートル天日乾燥。長芋種を畑に作った簡易ムロに保管。午後からネギ回収。丸ナス(中島巾着)畑の畝脇支柱抜き。囲い白菜自宅用収穫。午後5時仕事終了。日没時間16:25

畑に種室(ムロ)を作ったのは初めて。今シーズンの長芋は出来が悪く、出荷できない品質のため種として残した長芋が大量であった。平成21年以降3回の信濃川増水があり畑が冠水したために水の重さで土が締まって硬くなったために地中に伸びることができなかったため殆どの芋がいびつな形になってしまった。今年、自宅の種室が里芋と八つ頭で満杯のために出荷できない長芋は畑に種室を作って保存した。しかし、我流のため降雪期間中のネズミの食害と寒さによる腐れが懸念される。通常は藁や籾殻によって保温するのが理想だが、今期の畑は異常繁殖した畑ネズミが里芋と長芋を多数食害していたので、ネズミを寄せ付ける藁と籾殻を入れなかった。2日に分けて作業した。

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畑に深さ20センチ直径2メートルで円形掘りにする。真ん中には、ネズミが侵入した場合の落とし穴としてバケツを設置。
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高さ50センチ程の網を設置、網の外周の土に木酢液と腐敗したガソリンを撒くがとても臭い。種芋なので影響はない。来期は作付けしない畑の一角。

嗅覚が発達している動物なら近づくことはないだろう。

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種芋を円形に積み重ねて土をかけ、ネズミ避けの根付きミントを20本程度土に挿してタキロンを被せた。
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長芋用トンネル支柱を立て、廃棄するビニールハウス用ビニールを巻きつけ、長芋栽培に使用したネットを被せて、マイカ線で引っ張って固定。周囲の土を掘って流水溝を作る。
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内部。雨漏りした場合のために廃棄前のタキロンを載せる。右方向が低くなっているがタキロンを流れてきた雨水の水抜き穴をビニール下に作るのを忘れた、後日対策する。2箇所ある上部通気孔から撮影。

土田家では自宅のムロで保存するのが昔からのやり方のため、畑での室作りは一度もやったことがない。今回は思いつきの方法のため保存が上手くいくかわからない。4年前、小さな長芋を集めて山にして土をかけておいただけだったが、翌春、掘り出したところネズミの食害があっただけで全ての芋が活きていた。水が溜まらなければなんとかなると思う。先人達百姓は各地で数々の失敗を重ねて幾つもの冬季保存方法を残し伝えてきた。昔からの百姓が消えていき、長い歴史の中で培われてきた無数の知恵という伝統財産も消えていった。百姓の跡取りは支援されずサラリーマンになり、昔からの農家も支援されずに次々廃業し、反対に農業と縁もゆかりもない新規就農者や新規参入企業は手厚く支援されている矛盾の中で、受け継がれるはずの知恵と伝統が次々消えて行く。代々続く百姓に生まれた者にしか解らない知恵と伝統があるのに消えていく…

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午後5時ちょうど、支柱抜き完了。中島巾着畑。ナスが黄色くなっている。画像右側白い被写体を拡大してみたが不明。

収穫作業と降雪前の対策が続き、出荷する時間がない。ネコの手も借りたい。畑で作業する俺たちを見下ろすようにカラスと鴨ばかりが元気に飛び回っている。優雅に泳ぐ水鳥も水面下では必死に水を蹴っている。

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昨年の自宅ムロ画像。

中島農家の輪作付けの知恵。大根を栽培した後作に長芋・牛蒡いずれかを順序を変えてx作付けする。 下に伸びる野菜を輪作することでスラリとした良品を生産してきた。畑によって残肥を考えて次作を変えること。

農家の知恵1

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ビニールマルチをスッパリきれいに切る。

一年を通してビニールマルチは使われているが、きれいに切ることが出来ない人が多いのではないだろうか。 カッターや鎌では上手に切れないし、いつも切れる刃物を持っているわけではない。 枯れた葦(ヨシ)や枯れた枝を裂いて、画像のようにすればスーッと斬れるのである。 切れるのではなく斬れるのだ。 ヘタな刃物より斬れる! 実は昭和8年生まれの親父から昔に教えてもらった。