猫の恩返し?

百姓にとってモグラはネズミと並んで迷惑な生き物です。百姓にとって蛇はモグラを退治してくれる神的存在です。

モグラの死体

右岸河川敷の畑は民家が近いために、飼い猫や野良猫が毎日やってきます。今年は、キジトラ・白黒・腐ったマロンの3匹が常連猫です。今までに数匹の猫が世代交代してきました。この猫たちが畑で多少の悪さをしても咎めたり追い払ったりしません。種まきしたばかりの畝の上を歩いても、トラクターのシートやボンネットを泥だらけにしても俺も妻も平然としています。この猫たちは、畑ネズミや雉のヒナなどを捕まえているようですが、モグラだは不味いのか捕獲しても何時もそのまま畑に放置してあります。今年は2匹のモグラが放置してありました。人間にとってモグラの退治は本当に大変なのです。 このモグラはカラスが持って行きました。 他界した父親が独身の頃、モグラの毛皮で手袋を作ろうとしたそうです。土の中でも水の中でも濡れないモグラの毛皮に着目してのことだったそうですが、皮膚が薄くて縫い合わせても切れてしまうので諦めたと言ってました。

 

部品の供給年数を増やして!

トラクターのラジエーターが、めでたく修理されてきました。メーカーの部品在庫は無し。20年以上前のトラクターですから仕方ないとはいえ、海外では日本の中古トラクター・中古農機が輸出され現地で修理されてバンバン現役で活躍していると業者から聞いています。大型はベトナムやアジア各国で、15馬力以下の小型はヨーロッパ各地で使われるとのこと。日本の中古トラクターと中古農機が外国人業者に買い漁られて、日本人が中古農機を買うには高額になったり、中古が品薄で見つからない状態です。

三菱MT201の部品はもう入りません。経費節約、自分で取り外しました。

我家で一番新しいトラクターですが、もう部品がありません。販売店の努力があってもメーカーの経営方針が厳しく、その影響はモロに消費者に返ってきます。古い機械は修理はさせず新品を買わせるメーカーの方針でしょう。現在の日本の農家は昔のような贅沢はできません。稲作農家も政府に翻弄され後継者不足を通り越して経営難と機械貧乏で喘いでいる人が多くなっています。機械も樹脂部品が増えて全体的な材質低下も感じます。外国人の農機買取業者はその辺も良く知っています。耐久性でも品質でもクボタでいえばL1トラクターの頃が各社一番のようです。

メーカー在庫なし。修理不可とのこと。でも

車の修理屋やラジエーター専門店で修理してもらえることもあります。なんとか修理してもらえました。もしも修理できなかったらトラクターは廃棄でした。エンジンブロックに向かって噴出してた場所だけでなく全体が新品のように塗装されていました。 ドイツの国民車フォルクスワーゲンが長く愛された理由は、いつまでも乗り続けられる部品供給の体制にあったと思います。毎年のように新型やマイナーチェンジして共通部品は少なく部品供給の期間も短い日本のメーカーが、国民や世界の消費者に見捨てられないようにするには、いつの時代になっても部品が供給され修理できる機械を作り続ける精神を持つことではないでしょうか。 小さな農機会社、マメトラが愛され使われ続けている理由は、本体を機種変更しても、今まで使っていた部品や作業機が共通であり、新しく買い換えなくてもズーッと使い続けることができるからだと思う。本体が使えなくなっても何十年も前の付属パーツが流用できるから、この次もマメトラを買う!となるのです。

あまりに遅いトウ菜の発芽

 

種まきゴンベエのロータリーディスク播種の深さ設定を誤って1センチ深くしたため、大幅に発芽がおくれてしまった。来春の収獲は?である。

お昼の信濃川河川敷で4頭の馬を発見。動物園などで見た日本馬と違って大きくてスマートだ。

本日は長岡時代祭りなので、三条市から武者行列に参加する馬が信濃川河川敷に到着していた。係りの人にお願いして撮影させてもらった。55歳の俺には、白馬といえば「怪傑ライオン丸」時代劇ブームの頃の子供向け特撮変身時代劇である。変身忍者嵐、仮面の忍者赤影、そのほかにも大人の見る時代劇も主人公は何故か白馬に跨っていることが多い。そのせいではないが、50歳以上の男子は白色系の車を選ぶ人が多い。 長岡陸上競技場の駐車場が白色系の乗用車で満車になっている時は、必ずゲートボール大会が競技場で行われている。

猿回しをやっていた。釣りの時に、集団でやって来る野性猿に遭遇したがアレは恐ろしい。

枝豆と里芋の収獲出荷を終わらせ、3時過ぎに時代祭りを見に行くと、人垣があるので隙間から覗いたら猿回しをやっていた。

4時頃には雨が降り出す。米何俵の御輿?

来年は戊辰戦争から150年とのことらしい。我家の敷地で戊辰戦争、長岡の戦いが始まった。その石碑「西軍上陸の地」は昔、我家の土地であった。我家の3代目は小銃隊の小頭で第二次長州征伐で大阪まで遠征し、長岡戦争の開戦から終戦まで、会津・米沢と転戦して生き残った。しかし、戦時中に2代目の妻(老人)が他界している。民間人も武士の家族も会津や米沢まで逃げたといい、その道中に亡くなった者は多いという。

錦の御旗に菊御紋はありません。ただの丸い金色布でした。

武者行列で坂本竜馬が出たり、新撰組が出たりするのはご愛嬌だろうが、坂本竜馬役が歩く姿を見た20代らしき女性が「本物っぽい」と言っていた。何故か新撰組局長が女性だったりする。リアルさを求めてはいけない、祭りなのだから。

中島巾着を「丸なす」と呼ぶ人は本物

本日、今シーズン最後の中島巾着の収獲。褐紋病によって木が弱っていたのでシーズン通して収穫量も少量であった。褐紋病対策を8月上旬に新潟県で一番の知識を有している小田切さんに相談したところ、「適応農薬がないので、効くかどうかわからないが、消石灰を水で薄めて散布してみてはどうか」とのこと。何とか持ち堪えたものの、健全な生育とはならなかった。450本のうち何とか元気な木が数本残っており、そのナスは握り拳大まで病変が出ていないことから、健全な圃場であれば、芥子ナス用の中島巾着がまだまだ収獲できたはずである。

本日、夕方にお客さんから「芥子ナス用の丸ナスを2キロ。ねぇろかのぉ?(ないですか?)」と電話があった。梨ナスでは代用にならないという。丸ナスと呼ぶ長岡人は本物の中島の丸ナス(中島巾着)の味と形をシーズン通して知っているのです。

本当の梨ナスも木が枯れて本日収獲終了。黒系梨ナスはまだ収獲が続きます。梨ナス2品種、これだけ性質が違うのだから根本的に品種が違うのは当然であり遺伝子レベルで調査できたら面白いことになると思う。

中島の採種知識と本物を継ぐ最後の百姓となった我家の責任は重い。2016年採種した中で一番期待した選抜種苗。

今期の採種は病原菌の恐れから採種はしなかった。

初めての秋田…2ヶ月前

秋田からの帰路、国道7号にて?

8月終わりに秋田へ車で日帰りしてきた。中古の管理機を買いに行ったのである。前日の夜8時に出発して目的地手前10キロ地点で深い眠気がきたので、道の駅で仮眠を4時間ほどとった。片道9時間前後で国道のみの道程である。 行きは夜間走行なので画像は残してない。管理機と畝たて機がセットなので専用機になるが、トラクターに装着する畝立て同時マルチャーをその都度装着・取り外しをしているのは耕転爪の交換をしていると半日~1日の時間をムダにしてしまう。格安で状態の良い出物を10年以上探していたが、近場では見つからないうえに、トラクターの相次ぐ故障と廃車により、妻と相談して廃車して買い取ってもらったトラクターの代金で購入を決断した。秋田まで往復900キロ、丸1日の運転であっても価値があると判断した。あらためて貧乏百姓は苦労が尽きないと実感する…しかし、知識も経験も必要に追われて人一倍~10倍、身についた。

夕暮れの日本海

往路も復路も用意した70年代80年代の洋楽ポップス・ロック・AORのCDを聴きながらだったので楽しい独り旅であった。秋田の国道には秋田杉の皮が所々に落ちていた。秋田杉は太く高く、手入れが行き届いており、新潟県の放置状態の杉林と比べようがない。帰宅後に管理機の試運転を行ったが、高速ギヤが壊れており低速のみの使用となることが判明、ギヤボックスガスケットの老朽化から半日に1滴程度のギヤオイル漏れがあることが判明、価格の安さとノークレームが条件なので作業できるので自分でオイルを継ぎ足しながら使うことで良しとした。

枝豆とモロヘイヤの花

手もぎの枝豆は1人で4時間、6キロ収獲です。脱莢機ではないので傷や割れはありません。食通で高名な大阪の大手会社社長さんから「いままで食べた枝豆のなかで、香りも味も一番やったよ!」と嬉しい電話がありました。東京の青果会社さんからも「香りが良くて美味しい」と再注文がありました。収獲期間が1週間の品種のうえに手もぎが主体となるので今期播種したこの枝豆は全て収獲できそうにありません。肴豆という晩生品種も丈が高くて脱莢の作業性が悪いので、荒縄1メートル500円で縛れるだけ持っていってよい…というイベントが各所で行われます。

味と香りの良い品種です。

昨年から栽培したが倒伏しやすい、中晩生ということだが栽培指針通りでは徒長気味。本当は晩生品種ではないだろうか…もう少し遅播きにしてみよう。今年の種は1リットル注文したが倒伏の心配から5dLの播種にした。面積は約半反。

モロヘイヤの畝隣に枝豆の畝がある。枝豆の窒素固定を意図したわけではない。

9月中旬には枝葉が硬く筋っぽくなってしまった。今年は初期から花が咲いていたが、夜間気温が低かったためだろうか。モロヘイヤの種には強力な毒があり、矢毒としてライオンをも殺したという話を散見するが、花に毒はない。俺は花も食べている。見た目が良いのでモロヘイヤの花はつけたまま食べるのです。味噌汁に入れても華やかで、ヌメリと食感が高級食材のジュンサイっぽくて良い。

畑わきの栗の木

今年の栗は不作である。不作はこの木だけなのか。本日、栗を10個ほど拾った。虫食いの栗に入っている栗虫は秋の渓流釣り大会に使用する。この栗の木、夏の日差しを避けるには良いが、これ以上の大木になると日陰で野菜の生育不良が気になります。

雨の中の枝豆・里芋収獲

本日は雨、小雨からザーザー振りになった。午前9時から昼1時までビーチパラソルの下でラジオを聴きながら枝豆のもぎ取り作業。脱莢機でもぎ取りするには秋豆は丈が長過ぎ、枝が脱莢ドラムに巻きついて手間が掛かり過ぎるので手作業である。

雨降りに野良猫『名前は…腐ったマロン』が定期巡回していた。

我家の周辺と河川敷や土手を縄張りにしている野良猫。こいつとは因縁があり、俺を見ると逃げていく。以前は薄汚れていたのだが(名前の由来)、時折キレイに白くなっていた。「親切なネコ好きな人が洗ってやったのかな…」と思っていたのだが、それはハズレていたようだ。土砂降り雨のでも平気で巡回・散歩してレインシャワーを浴びているからだと判明した。

台風で倒れた枝豆は2度と起き上がることはないのです。

トウモロコシは倒れても、ある程度起き上がるのだが、枝豆は倒れたまま。中耕除草もできません。

品種は『越の秋姫』

越の秋姫は香りが良く甘味もあり、誰に聞いても美味しいという返事。中晩生であるとのことである。一寸法師と同じ時期に収獲、風味も同じ、収獲期間も同じである。晩生の肴豆も殆ど同じ…この3品種を遺伝子調査したら面白い事実が…かも。3時間のもぎ取り作業での収穫量は4キロちょうど…経費を引くと手間代としては低い。

12時から里芋作業。

トラクターが故障しているので手作業で里芋を掘り、芋をバラしている。40株で小コンテナ2箱。まだ成長途中だがトラクターの修理ができなかった場合は掘り取り作業が間に合わなくなるので、時間のある時は里芋掘りをすることになった。トラクターが買えない…。我家のサトイモは別格の品種である。

夜鷹

長岡市中央部を流れる日本一の大河。信濃川の河川敷には様々な野生生物と稀少植物が生きている。レッドデータブックに記載されている昆虫や植物もいる。普段の生活では出会うことのない生き物もいる。梨ナスの畑にはカラス避けのテグス糸(釣り糸)が張ってあるのだが、日中活動する鳥はテグスを警戒するが、夜間に飛翔する鳥にはテグスを発見できなかったようである。暗くなってヨタカが飛ぶ影を見ることは度々だが、日中間近に見て触れたのは初めてであり2度とない経験である。

9月13日午後12時頃。県職員が引き取りに来た際に撮影

9月13日午前10時30分頃に梨ナス畑の支柱テープとテグスに左翼の関節部をむき出しにしてぶら下がって身動きしない鳥を発見した。鳥にしては大きな目をしており瞼は閉じたままなので、死んでいるのか?と思い、触るとバタバタした。ハサミでテグスを切断すると落ちた。大きな口を開けて威嚇するが、翼は骨が露出して折れているうえに弱っているので、このままにしてもタヌキかキツネに食べられることが確実なので保護することにした。収獲したナスの日除けに使う布を被せて捕まえた。鳥は暗くするとおとなしくなる。少年期に文鳥を飼育していた経験から知っていたことが役立った。「野鳥保護」で検索して電話したところ、ほどなく新潟県の職員が来てくれた。野菜コンテナに新聞紙を丸めてクッション材として敷いて、夜鷹を入れておいたので、県職員の持ってきたダンボール箱に移す際には異常はなかった。 新発田の保護施設で飼育されることになるらしい。野生動物の飼育は難しいうえに余程の理由がない限り許可されない。

スズメ蜂に刺された…

50代男の背中など汚くて見たくないでしょう。9月2日午前8時頃、野菜ゴミを捨てる時に子供心が出てしまい、7メートルほど先の木の枝にぶら下がっている小型スズメバチの巣に向かって野菜を投げつけた。当たりはしなかったが、周辺に投げつけた振動でスズメバチが100匹近く、巣の周りに出て来た。そのうちの数匹が襲ってきた。

昔の機械式注射器で注射された時の痛さ。

毎日、白系の上下作業着を着ていたのに、こんな時に黒色のメッシュベストを着ていたので、背中を刺された。

痛い。

畑作業に限らず、通年カバンの中にアレグラと副腎ホルモンの入った塗り薬を入れてあるので、即飲んだ。妻に指で毒を絞り出してもらった。本当はやってはいけないが念のためにと、口で毒を吸い出してもらってすぐ「うがい」。

30分後に頭がフラフラ・フワフワしてきたが、スズメバチに刺されたのは今回が初めてなので、ゆっくりと仕事をした。最初はズンズンと痛み、腫れた。翌日から痛みと痒み。刺された部分が陥没してジクジクする…たんぱく質を分解するのか。なかなか痒みが消えず3週間以上続く。2回目に刺されると命の保障はないかもしれない。

スズメバチの巣は駆除した。巣の直径は約30センチ。

朝の気温が下がった9月14日朝5時。白の雨具と白い革手袋に白ゴム長靴。白ヘルメットに白い網を被る。手には噴霧器。噴霧器の中には殺虫剤ランネート500倍液。巣の入り口には警備のスズメバチがいる。噴霧前にゴミを燃やして煙を出すが効果ゼロで意味がなかった。噴霧器のノズル先端を巣穴に差込み噴霧開始。中から次々に蜂が出てくるが、白装束を着ているせいか近付いても、俺が動かずにいるためか蜂が通り過ぎていく。巣はヒタヒタに薬剤で濡れて崩れていく。飛翔して攻撃してきそうな蜂は大きな虫取り網で捕まえて足で潰した。

この幼虫は渓流釣りのエサとなりました。軟らかいのでエサ持ち(釣り針からすぐ取れる)が悪いのが難点。

後日、この幼虫で40センチのニジマスを筆頭に合計6匹を釣って晩飯の一品に。

秋にナスの発芽・雑草万歳!!

毎日夕方の2時間ほどをナス畑の片付け作業にしている。今シーズンは中島巾着は、30メートル畝を11畝、栽培本数は約450本。

今期は夜間温度が低く、不作であった。片付け途中の畑。

梨ナスと中島巾着、どちらが低温に弱いかというと、本当の梨ナス・中島巾着は共に低温に弱く、黒系梨ナスは低温に比較的強い。同じ梨ナスと呼ばれるナスでもこれだけ性質が違うのは元来の出自が違うことが明らかである。

ナスの木の平均高さは120センチと低かった。

雑草の生える圃場は健康である。アニメ「風の谷のナウシカ」で腐海の植物が瘴気(しょうき)を放出しながら大地を浄化していくシーンがあった。現実世界でも植物を含む生物は意味があって存在し、それぞれが何らかの繋がりをもって絶妙な均衡を保って生命を繋ぎ残してきた…と思いたい。除草剤や農薬に弱い体質の俺の言い訳である。

外来植物セイタカアワダチソウは悪として捉えられているが、人間には毒消しの妙薬であるという。畑一面にセイタカアワダチソウが繁茂するとスギナさえも駆逐されてしまう。そしてセイタカアワダチソウ自体も自身のアレロパシー作用で消滅するという。本当に悪草なのか…?これを調べるために2反の畑をアワダチソウだらけにして3年目と6年目になった。6年目の畑は今年、植生変化を来たしてマメ科植物が畑の半分を占めた。昨年収獲したアワダチソウは乾燥させてあるので煎じて飲むつもりである。

中島巾着として収獲するに値しない木を放っていたので、成熟して落下したナスは発芽していた。

イチョウの葉には害虫が一切つかない。我家にもイチョウの木があるので昔から父親は、畑に撒いていた。俺は、イチョウの葉をミキサーでトロトロにして水で濾した液を野菜に散布する。俺独自の忌避剤であるが効果は?である。来年は比較試験をする。