ヘッドライトの活用

夕暮れが早くなると必要なのが頭につけるヘッドライトです。日没後は気温が一気に下がります。先週金曜日は夜7時まで里芋の収獲作業をしたために風邪をひいて4日間寝込んでしまいました。本日は午前中の仕事で午後からだるくて寝てしまいました。

左は800円の12灯で4段階点灯。右は1500円の3灯式で段階無し。

LEDのヘッドライトがホームセンターなどで販売されるようになって10年以上になりますが、それまでは、釣具店で販売していた単3電池4本使用の豆電球タイプの暗くて重いヘッドライトを使っていました。現在は明るくて軽くて長時間点灯し、単4充電電池3本で8時間連続使用できる耐久性に優れたLEDライトが色々あって良い時代になりました。

画像では左の12灯が明るく見えますが実際は右が明るい。左のタイプのものは数個買いましたが壊れやすく、右のは丈夫です。ライトの無い立ち乗り運搬車に乗って移動するにも右のヘッドライトで前方を安全に照らせます。

1個単位のLEDの照度が違うことと、レンズの有無により、実際に畑仕事をするには右の3LEDタイプのほうが手元から数メートル先まで光が集束しており明るくて見やすいのです。発光量が小さなLEDを何個集めても一個当たりの発光量が多いLEDにはかなわないようです。価格と実用性を考えると防水防塵で充電単3電池2~3本・または充電単4電池3~4本の2000円程度のヘッドライトで充分。

台風21号の置き土産

先週11月3日から、信濃川河川敷の里芋畑のガレキの山を片付けながらの収獲作業が続いています。台風21号で増水した川水によって運ばれてきたゴミの山に、お宝は皆無ですが興味深い物が沢山あります。

カミキリムシの幼虫

流木、直径20センチ、長さ1.5メートルの腐食した松の木を砕くと、大量のカミキリムシの幼虫が出てきました。70歳代の人は子供の頃におやつ代わりにしていた人もいるようです。テレビ番組で俳優の藤岡弘さんが食べていたのを見ましたが、俺には、食べる勇気はありません。栃尾に住む一回り年上の渓流釣りの師匠は子供の頃に食べていたそうです。大物の釣りエサとしても貴重品です。

測量杭

数年前に破壊された物が流れ着いたのだと思います。長岡市の上流70キロ、湯沢地区から魚野川を流れ信濃川を流れてきた標柱。魚野川と千曲川(新潟県境で信濃川と名前が変わる)が越後川口で合流して本流の信濃川となります。

横から撮影

 

保存用の里芋の土落し

冬期間の里芋出荷は、今頃に収獲した里芋を株ごと土付きで保存しておかなくてはなりません。「土付き」といっても、程々に土を落としておかなくてはなりません。この土落し作業に便利なのがシャモジなのです。

通常の物より一回り小さなご飯用シャモジです。

指で土落し作業をすると関節を痛めてしまいますが、シャモジは芋を傷めずに作業できます。里芋の周りに付いた土が多いと、冬の期間に雪の中を度々土捨てに行かなくてはなりません。収穫後の移動や保管場所のスペースを考えても、畑である程度の土落し作業をしておくのが積雪地域の里芋保存となります。

 

にいがた在来作物研究会

10月21日に「にいがた在来作物研究会」の設立総会に出席しました。

 

今年の元旦に、恩師恩人とも言える小田切さんから新潟県全体の農作物研究会を設立する動きがあるとの年賀をいただきました。2月には新潟市農業活性化センターで在来作物の講演会に参加させてもらいました。研究会の設立に向けての動きが着々と進む中、7月には小田切さんと大阪へ行き「大阪と新潟県のナス」を食べて話して交流するイベントに参加して、泉州水茄の生産者の北野農園・北野忠清さん、日本のナスの第一人者農学博士・森下正博先生、現在の黒皮の泉州水茄を育種固定させた藤原種苗さんに会って貴重な話を色々と聞かせていただきました。新潟県全体の作物を研究するうえで、県外との連携は不可欠であり、大阪との繋がりは願ってもないことだと思います。

生産者・種苗会社・農作物の指導研究を長年してきた県職員(現職・元職)の知識経験が失われないうちに後世に正しく伝え残していくには、県全体の研究会の設立の意義は大きいはずです。

ガレキの山の里芋掘り

台風21号で信濃川の水位が上がり、里芋の畑から2メートル以上まで川水が24時間にわたって冠水しました。あれから約2週間ですが、畑の中はまだまだ作業するのは大変な状態ですが、時期的に里芋の種を収獲保管しなくてはなりません。

9月23日の里芋畑、既にガレキが溜まっています。
葦(ヨシ)・ガラス瓶を避けながら収獲

約25アールの半分近くがガレキに埋まりました。葦・百キロ越えの大木を含む大小の流木無数・ガラス瓶・ペットボトル・空き缶・ポリ容器などで埋まった里芋畑。ゴミを掻き分けて手作業で収獲します。ガレキがあるので機械掘りができません。

 

手前から里芋は埋まっています。

流木・ガラスなど可燃不燃物に仕分けしながら、葦はそのまま畑の肥料にしてトラクターで打ち込みます。

美しい風景が疲れた心を癒してくれるのが信濃川河川敷です。川面に反射した画像を撮りたかった…

レンブラントやミレー、富嶽三十六景や横山大観などを想わせる夕暮れ。

里芋を掘る頃は毎年美しい満月です。

里芋は水を必要とする根菜なので葉の部分が数日間水中になったり、葉が泥だらけで光合成阻害や呼吸障害にならない限りダメになることはないので、信濃川の洪水に苦しめられ続けてきた中島の百姓にとって河川敷の畑に作る作物として、無くてはならない作物なのです。時代は変わっても先祖達と同じ苦労をするのが中島地区の百姓の宿命です。

イチョウの紅葉

六代目(父)が銀杏収獲のために植えたイチョウです。

1年を通して庭木の開花や芽吹きなどによって農作業の指針にするのが昔からの百姓です。先人の歴史と知恵を受け継いで後世に伝えることが伝統です。イチョウの葉が黄色くなり始めたら里芋の本格的な収獲が始まります。野菜栽培だけで7代続く我家は長岡で一番古い野菜農家です。伝統を語る誇り(矜持)とは歴史を正しく知ることだと思います。現代人が忘れてしまった言い伝えも大切な歴史のひとつです。

野菜洗浄機のメンテナンス

大根や人参を洗う機械があります。我家では昔からサシナミの野菜洗浄機を使用しています。(2年前、サシナミの会社に生産中止の古い機械の事で問い合わせをしたことがありましたが、とても丁寧で親切に対応してもらいました。)同じ洗浄機を父親の代から、かれこれ10台以上は使い潰したでしょう。二段式のブラシが回転しており、上下のブラシの間に大根などを差し込んで1本ずつ洗浄する機械です。この機械は常に水(我家は井戸水)を流しながら使用するために外観が錆ることは当然ですが、大抵の場合、最初にブラシの回転軸ベアリングがグリス切れやグリス劣化によってベアリング部に水分が侵入して錆つき、ガラガラと轟音を立てるようになって壊れてしまうのです。使用中にかすかな異音に気付いたらベアリングの洗浄とグリスアップをすれば長持ちすることが判ったのは、壊れた同型機を分解改造して里芋の土落し機を作った時です。

プーラーでプーリーを外します。

サツマイモの洗浄中に時折、ガラッ…ガラッ…と何かが引っかかるような異音がしてきました。異音の発生場所を特定しました。左側に2つあるベアリング部品、水が掛かりやすい下の部分からでした。プーリーと軸を止めてある小さな六角ネジを2ヶ所緩めて、プーラーを掛けてプーリーを外します。ベアリング部を外すためにボルトナット2ヶ所を外します。

裏表に黒いベアリングカバーがあります。

ベアリングカバーは薄くて軟らかいので慎重に取り外します。隙間がないので、ビクトリノックスの多機能ナイフの穴開けキリを使用しました。グリスで粘着しているので強度のあるナイフなどが適しています。

カバーを取り外したところ。

グリスは劣化してベアリングを止めてある金属が錆びている。手で回すと錆で抵抗を感じる。

灯油に浸けながらブラシで洗浄します。

灯油に浸けてブラシでグリスを落とすときは、ボールベアリングを回転させながら…エプロン必須です。

ボールベアリングは錆びていませんでした。

灯油から出したあとはウェスとエアーで灯油を吹き飛ばす。

ベアリング用のグリスを裏表から、たっぷり塗りこみます。

グリスを塗り込んだ後にカバーを被せて、機械に組み付け完了。始運転すると…異音はしなくなりました。所要時間は約1時間。これで洗浄機の寿命が延びました。

サツマイモの収穫完了

昨日、雨中暴風の中サツマイモ掘りが完了しました。本日は朝から芋の洗浄作業。午後7時に全ての洗浄を終えました。今シーズンは降雨が続き、作業効率が悪かったです。春先からトラクター2台の故障で作付けが6月10日過ぎとなり遅れた事と、プラウ耕起による天地返しが思ったほどに効果がなく、粘質土壌の改善が見られず、サツマイモには適さない湿度過多土質に改悪してしまったために不作でした。

畝巾60cm、畝間60cm、畝高さ30cm、畝長約45m、畝数23本、株間約30cm

畝間はハンマーナイフで蔓処理。畝はツル刈機で処理します。例年に比べて不作のために、蔓の株元が細いために刈処理が上手くいかず、畝の上にツルが大量に残ってしまいました。

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例年に比べてカエルは10倍以上の生息数でした。掘り取りが進むにしたがって棲息密度が上昇するために、畝が、あと2畝となった時のカエルの数は、気持ち悪くなるくらいでした。害虫を捕食してくれる百姓の心強い見方です。

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サツマイモの収穫3日目には、ヘビ嫌いの妻が幼蛇(マムシ)を発見して大騒ぎでしたが、カエルが多ければ蛇もいて当然の事です。自然の生態系・サイクルが農地に完成している証で嬉しいことす。古来から日本の農業は自然との調和を保つことによって成り立ってきたのですから、八百万(やおよろず)の神様がおらっしゃる(いらっしゃる)のでしょう。

トラックのタイヤが破裂

農耕用トラックは砂利道を走行するためにタイヤの溝に砕石が刺さるように挟まります。たぶん、それが原因でバーストしたのだろうと考えます。アスファルト道路を走行すると石がカチカチと当たる音がするのでマイナスドライバーでタイヤ溝の石を取り除くのですが、深く刺さった砕石は取り除いてもタイヤに傷を付けています。

1.25トン積載量のトラックの前輪

5年ほど前は助手席側の前輪がバーストしました。その時は新車時からのノーマルタイヤでしたが、今回はスリップサインが出たスタッドレスタイヤを夏タイヤとして使用中のバーストです。ノーマルタイヤの破裂音は凄まじい音でしたが、スタッドレスはノーマルタイヤより小さな音でした。このトラックでは父親が1回、俺が2回バーストしています。ちなみにタイヤメーカーは毎回ブリヂストンです。

スペアタイヤに交換後

タイヤバーストの前兆現象は数日前から出ていたようです。タイヤが一回転する度に、若干ですがカクン・カクンとアスファルトの路面の凹凸を拾うような感覚がありました。おそらくタイヤ表面が数ミリ単位で膨れていたのだろうと思われます。バーストする20秒程前からはバウンドする感じが強くなり、タイヤからパタンパタンという音がしてスピードを40キロ以下に落とし始めてから破裂音がしました。タイヤメーカーには「溝に石が挟まらないような斜めの広溝パターンタイヤを開発していただきたい」

台風21号・信濃川増水②

先週10月23日夜から翌日にかけて、台風による気圧変化です。

黒い針が現在気圧。台風が大阪あたりに接近中の頃か…

台風通過後の気圧

魚沼漁業共同組合員の一員として、このような被害もあります。という画像です。

右岸運動公園の土手際で息絶えた産卵に遡上した雌鮭。既に腐敗臭が漂っていた。比較に缶コーヒーと硬式テニスボールを置いた。

川の水が引き始めた頃に発見していれば、渓流釣り用の餌として卵(イクラ)が入手できたのに…もう1日早く

超大型のヘラ鮒、近年は信濃川も護岸で固められ、水生生物を守るワンドの減った信濃川でこんな大物は滅多に見ることはできない。500mlのペットボトルは比較用

へら鮒も右岸運動公園のグランドで息絶えていた。